移動と拠点。

uttieさんへ

こちらは例年より随分と遅れていた梅雨明けをようやく迎え、連日真夏日となっています。

前回イタリアへ旅したのはたしか6月頃でしたが、真夏のミラノはいったいどんな空気なのだろうと思いを馳せています。

先日、バルセロナからの書簡をいただいてから約１ヶ月。その間、20名近くのゲストが島を訪ねてきてくれました。

その中でも、今回初めてお会いした韓国からの旅人はとても清涼感ある素敵なお二人でした。（話は逸れますが、日本のゲストが使うコミュニケーションツールはLINEかFacebook Messengerが多いのですが、韓国はカカオトークほぼ一択だそうです。おかげさまで初めてのカカオ友達ができました^^）

彼らは一昨年は石垣、去年は宮古、その他、九州などにも旅したことがある日本旅リピーターさん。外国語がそこまで得意なわけではないのですが、Airbnb、GoogleMapなどのツールを使いこなし、また、持ち前の誠実な人柄で、たまたま誕生日だった次女に「何も用意してきてなかったから」と、ご自身がとても気に入っていて大切にしているというキーホルダーをプレゼントしてくれるなど、子供達とも仲良く接してくれました。

滞在期間中、何度も海へ出て、島の自然を満喫し、最終日まで礼儀正しく笑顔で振る舞い、とてもピースな空気を残してくれた二人。

ナショナリズムの台頭？！で、現場を知らない雲の上での政治的駆け引きやネットだけでの議論、過去しか見えていない老害な方々の軋轢など、未来へ向けて「救いより傷を多く残すような声の大きい人たち」が目立つ今日この頃。一方、言語の壁で多少コミュニケーションがつたなくても、お互いのホスピタリティと思いやりで島んちゅにも子供たちにも「心優しい韓国からの旅人と触れ合った」という体験を残す小さなリアルのほうが、ずっと価値があることなのだと実感させられた素敵な出逢いとなりました。

自分が移動することだけでなく、移動する人のために小さくても拠点を創ることも、世界へ片隅から貢献できているのかもしれないと少しだけ誇らしく思える出来事でした。

まだまだ暑さは続きます。くれぐれもお身体にはご自愛ください。

竜